ティアのたわごと3☆其の387 |
長くなっちゃった小話はどうするのよ? |
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微妙な反響を呼んでいる変な小話
ん〜、あまりまともに考えて作ったお話でもないし
全てがフィクションって事でもないし
現実とフィクションが混ざり合って記憶が妖しくなってくるし、どうするこのお話?
このまま小説化か??
『激震』
あらすじ | 前のを読んだ方が早いか? 突然、奇怪な現象に巻き込まれたあたしは、何故か60年もの歳月経ていた。年も取らずに・・・・ 病院で目覚めたあたしに、警察が「調書」を取りに来た。 何とか非常階段まで逃げてきたあたしが見た物は?? |
別に、避難経路を見たわけでもなかったけど、無事非常口を示す非常灯を見つけた。
この病院の避難経路は、とてもわかりやすかった。
鍵の掛かっている非常ドアは存在しない。
足並みの乱れている追っ手はまだかなり後ろ、
ためらわずドアを開ける。
突然風が吹き抜けていく、吸い出されるように非常口へと歩み出た。
非常階段に壁はなかった。
雨が強く降っている。
「あ〜〜、そう言えば降ってたよ〜」
足は既にびちょびちょ、履いているのは病院スリッパのみ、良くここまで転ばなかった
振り返ると、あたしが足止めを食っていることに気が付き、色々合図を送っている。
足並みが揃われたら、多勢に無勢、逃げ切ることは不可能
もう、行くしかない!
折角高いところにいるんだから、まずは周りを見渡す。
病院周りらしく、森がある、その向こうは・・・・・・
天を貫く巨大な塔が立っている
ビルじゃないのかって?
ビルのように四角い何かでなく、何かごつごつした・・・・なに??
60年とはここまで科学を進化させるのか?
理解できない何か・・・、とりあえず「天の塔」と名付、麓にある町らしき場所へ逃げ込むことを決めた。
まず、この時代の服(今着てるのも一応そうだけど、病院の服じゃね)をゲットして、靴も買わないとダメだし
傘とか雨雲・・・お金・・・・
小池さんは、こうなることが分かっていたのかな?
弟が来たらこうならずに済んだのかな?
落ち込んでいる暇はない
速く逃げないと!
階段を駆け下りるときは、スリッパを脱いでさっさと下りた。
所々石があってちょっと痛かったけど、でもあまり問題はない。
目の前に在る塔は何処にいても見えそうだ、迷わず森へ逃げ込んだ。
元々走りにくい森は、平らなのでスリッパでもそれほど時間のロスにはなっていない。
このまま逃げ切れそうだ。
そもそも観葉用の植林が荒れているとは思えない(笑
それでも2,3回転んだ・・・
なんだか悔しくなってきた、涙が溢れてきた
町の周辺まで来て、まず身なりが困った、
雨で涙なんて分からないだろうけど、赤く腫らした目や泥だらけの病院服、スリッパは途中で掃き捨てた。
こんな格好で入ったらなんて思われるだろうか??
とりあえず、軒先の洗濯物でもあったら盗ってしまおうか??
優等生で通した過去が・・・
まぁもう70歳なんだし、関係ないか(笑
町の周辺のブッシュに身を隠しながら近づき、あと50m暗いまで迫ったとき、
ばちっ!!
全身に痛みが襲った
「あぅっ!」
膝を折り、地面に倒れた。
痛みはそれっきりで、特に何もなかった。
警察の追っ手が来たのかとも思ったけど、誰もいないみたい。
周囲に注意を払いつつ、むくっと起きる
もうどろどろで、地面との一体感はバッチリ
「隠密行動のスペシャリストね」
なんとか、一番外側の家にまでたどり着いた。
軽く見回しても、服は見あたらない。これだけ激しい雨が降っていれば、洗濯を干す家なんて無いよね。
とにかく情報を仕入れないと・・・、ふと気が付いて自分の握りしめていたレポートを見る。
破損の激しいページもあるが、まだ役に立ちそう
そばに見つけた物置?? にとりあえず入ることに
トントン!
習慣で戸を叩いてしまう
「おじゃましま〜す」
そこは、外からの見た目とは違い、とても広かった。
何故か干し草が山積みだった。
「はいじ〜〜〜〜」
ここに来て唯一の喜び、思わずダイブ
がっ!
飛び込むには少々少なかったみたい、でもなんだか嬉しかった。
レポートを隅々まで読んでみた。
弟の電話番号は何とか残っていた、数字だけでなく変な記号も含まれている。
逆探知されるかな? 昔は時間が掛かったけど、今は一瞬で人が集まるかも知れない・・・そもそも電話代は無い
硬貨は同じままなんだろうか?
数十年おきに変更してるから、違うかも知れない。
ちょっと興味が沸く。
ぶるっ
寒い・・・・
とりあえず服を脱いで、濡れてない干し草で拭くことにした。
服を脱ぐと・・・・
相変わらず小さな胸、胸だけでも成長して欲しかった・・・・そして、おなかには様々な模様が書き込まれていた、手術の後って言うよりは儀式の後っぽい様な??
濡れた服でこすってみても消える様子は特にない、
「は〜」
とりあえず、服を絞って、土を軽く払って上からつるす。
何故か下着は、昔からの自分のを着ているようだった。ん〜、風化具合を考えると、もしかしたら現代の同じ柄物かも知れない。
下着は一度脱いでしっかり絞ってからもう一度履いた。やっぱり、濡れているくらいではこれは外せない。
一応乙女ですからね。
さて、まだ夜中だろうから寝るかな??
天井に堂々と干していた服も入り口から見えないように奥へやり、入り口からあった足跡も拭いて綺麗にして、半分くらい干し草を奥に移して、隠れるように寝むる
・
・
・
雨の音で起きる。
雨は相変わらず降り続いている。
そう言えば、年は聞いても月は聞いてなかった・・・・
梅雨の時期かな??
濡れているくらいで寒いんだから、
そんな感じかな?
全然乾いてない服に袖を通す。泥のシミ具合が良い感じだ。
ふと見ると、誰かが入ってきた形跡がある、この干し草は何かに使っているのかな?
とりあえず、怪しまれないうちに他の家に移動(笑
空はほんのり明るかった。一応夜ではなさそう。
人に見つからないように、路地を駆け抜ける、
「あたしってちょっと格好いい??」
バカなことを考えているとき、人にぶつかった!!!
あたしは勢いよく吹き飛び、数m転がった。
隠れるべきか? 振り返ると、ひっくり返り悶えている人がいる。
服装からすると老婆のようであり、でもって、服はぼろぼろだった。
子に捨てられた親か・・・、ちょっと可哀想になって助けに向かう。
でも・・・遠目では分からなかったが、明らかに人間でない何か・・・
あたしが近づくとおびえるようなそぶりを見せる。
盲目で、音だけが頼りのよう。それに、普段からいじめられている??
とりあえず助けよう。現地の人と話せるのはなかなか良い感じだ。
「大丈夫ですか?」
声を掛ける
老婆?は”がばがば”と音を出す。
これが声なのだろうか?
やっぱり人外の物と話すのは良くなかった、変な噂が広まったらどうしようか?
もしかしたら、食べられてしまうかも知れない。
嫌な予感がする・・・・
突然目の前の老婆が身を起こし、口を大きく開けた。
噛まれる!!
避けることも出来ずに大きく開いた口の中に頭を飲み込まれた。
そして、
ぐはっ!!
のどの奥から大量の水が出てきた。
つ〜んと微妙ににおう液体にまみれ呆然としていると、老婆はやっぱり「がはがは」と笑う
老婆は、ひっくり返ったときに口に水がたまり、どうしようかと思っているところ、急に起こされたからのどに詰まったと言った。
半分自業自得なあたしがぶ〜たれていると
老婆は、体を洗ってやるから、着いてこいと言った。
汚れきった服や、体を洗いたかったため、少々警戒しつつも喜んで着いていった。
老婆はやはり目が見えないようだ、老婆は臭いをかぎながら自分の家まで案内した。
「種族は何ですか?」
思い切って聞いてみた。
「あぁ、只の雑種だよ。良い血筋でもないし、無いようなものだね」
と、いいつつもトカゲだと言った。
わたしは、なんだか分かるかと聞いてみた?
臭いをしばらくかいだ後、「牛じゃないか?」と言った。
うし?? やっぱり人は居ないの??
「もしかして干し草の臭い?」
「そうだね、牛が特に好んで食べるものだよ。あたしの鼻はごまかせないよ」
老婆は言った。
におい? さっきから全部におい??
お風呂はいるのはまずいんじゃない??
洗濯の準備をしている老婆をちょっと止めて、
「記憶喪失になって、最近のことを覚えていないから教えて」
と、頼んでみた。
☆ティア☆
2003/8/30
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