去年だかそれくらいの時期に父が、そして、今年は母が、白内障の手術にてレンズ交換をします。
白内障とは、目にある水晶体が、経年劣化や、生活習慣の問題で、だんだんと濁ってくる病気です。
早い人は子供の頃から発症しますが、遅くとも60台くらいにはほぼ全員が成っています。
要因は色々ありますし、遠因もたくさん有ります。
そして、何よりも、加齢と共に確実に発症するため、成る前に死ぬ以外では、逃れることの出来ない病気です。
実際水晶体が濁るとどうなるのかと言うことに成りますが、
それは原因によって異なります。
全体的に白く濁る人は、常に雨が降っているような、常に霧が発生しているような状態になり、酷くなればピントも合わなくなります。
水晶体は、網膜に投影された映像を脳内で変換した結果などを基にレンズ調整を行うので、そもそも濁っている映像しか見えていない場合は、ピントも合わなくなるのです。
また、黄色く濁る人は、視界全体も黄色くくすみます。
こちらの場合は、色も判別付きにくくなります。
どの場合でも、こうなってしまうと、どうにもなりません。
現代の医学(科学)では、水晶体の交換と言うことで対応を致します。
最新型の代替レンズは電圧を掛けることで厚さを変更し、屈折率を変更することが出来ますが、
現在の日本で広く安く行われているレンズは、固定のレンズです。
水晶体は、厚さを変えてピントを調節し、色々な物が見えるようになっていますが、
これを固定倍率のレンズに変更すれば、当然全部を見ることなど出来ません。
一般的には、
広い範囲が見える、汎用型、近くが見える近距離型の2種類から選ぶことになります。
基本的には、車を運転する人には、汎用型が薦められていますが・・・手元で細かい作業を為る場合は、更にメガネを掛けるなどの補正を行わなければ、細かいものを見ることは出来ません。
逆に、近距離型の場合は、遠くの方があまり見えません。
まぁ、白内障を発症している人の殆どは視力がかなり下がっていると思うので、遠くが見えない、近くが見えないって言うのの意味は分かると思います。
まぁ、白内障の手術で、目の前の雲が晴れるにしても、ピント固定でいいのか悪いのかも分からないような感じに思えるかも知れませんが?
副次的な利点が、一つだけあるのです。
固定焦点ではありますが、その距離に限って言えば、視力が上がるのです。
白内障を除いた状態での視力の問題というのは、水晶体の厚みを調整する筋肉が上手く動かなくなって、ピントがボケるという現象ですが、固定焦点のレンズに変更されるわけですから、特定の距離での視力が上がります。
元々の水晶体のような、被写界深度の浅いレンズではないので、それなりの範囲がコレまでよりも良く見えます。
まぁ、それ以外の部分にはピント調整が出来ないので、ぼやける事になります。
なので、視力が既に弱まってしまっている人は、白内障の影響が弱くても、レンズ交換してしまえばとても良く見えるようになる場合があります。(注:医者に相談してください)
なので、結構お勧めではあります。
所で、水晶体というのは、目の中にあります。
とても浅い部分で有り、他の物とは分離して存在していますが、目の中にあります。
成功率が高くても、一気に失明する場合もあります。
だから、もし、目がそれなりに見えるのであれば、我慢して自分の目で見ていた方が良いこともありますが
とても問題のあることして、白内障の影響が出ている範囲という事があります。
水晶体の前側(目の表面)、水晶体、水晶体の裏側(ガラス体と水晶体の境)
レンズ交換というのは、水晶体の交換を行います。
なので、水晶体以外に白内障影響が出ていた場合は、レンズ交換では全く意味がありません。
手前側の場合、運が良ければ、移植も可能です。
ただ、奥の場合は、ほぼ不可能です。
ガラス体は、液体です。ガラス体と、水晶体の境にある膜に切れ目を入れることは、その時点で、目が潰れることを意味します。
もちろん、ガラス体の中身を補充して、蓋を閉じることも、出来なくは無いでしょうが?
それで目が見えるかどうか、目の向きが変えられるかどうかとは、全く関係がありません。
以前は、水晶体の裏側の膜を綺麗にすることが出来る、とても優秀な医師が居たらしいのですが、多忙すぎて既に死んでしまっているらしいので、
もし、白内障の手術をするのであれば、裏側に影響が出る前にしなければ意味が無いし、
しないのであれば、も〜さっさと全てを諦めるべきなのです。
ある程度進んでから手術するのが一番効果が薄いのです。
ここまで書いてあれなのですが・・・
白内障の手術を行うと、レンズは新しい物になりますが、前後の膜の侵食は止まるのでしょうか??
水晶体が汚れるから、前後の膜も汚れるのでしょうか??
そうで無ければ、レンズ交換しても余り意味が無いですよね??
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