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経済と無駄の省き方 その1
前回は、技術の進歩などが起きるだけで必要労働者人数が減り、それだけで失業率が上がる的なお話でした。
でも、新しい技術は、新しいサービスやら商品を生み出し、それはそれで新しい労働力を必要とし、就業者人数は、もしかしたらあまり変わらないのかもしれませんが、
それには当然、就業者のスキルアップを必要とします。
いくら人が居ても、新しい時代について行けない人たちは、役立たずとして首になったり、飛ばされたりするでしょう。
ですから、常に新しい雇用先を作る必要が有るんです。
行政において重要なのは、この部分だと思うのです。
現在、不況でリストラが進んでしまっている現状では、必要不可欠な物においては最低限の人数なわけで、そのコロニーの中では、新規雇用は発生しない事になります。あくまで、人員の世代交代だけですよね
日本の経済活動において、新規雇用を支え続けてきたのは
人口の増加だけであって、人口の増加が止まって、いずれ減少に転ずると言われている状態では、新しく物を必要とする人たちが、根本的におらず、新製品にしても、買い換え需要にしても、コレまでの様な高度成長は出来ないわけです。
一人の人生において必要な金額(注:最低限度の文化的生活ではない)年間200万とし、その人が死ぬまでの80年で簡単に計算すると1600万円の消費が発生する事になります。
1年で人口が1万人増えるとすると、それだけで1.6億円食品なり家電なり買われるわけですがコレが無くなり、逆に、どんどん日本における消費金額は減っていくわけです。
だから、製造の現場でも、コレまでよりもっと少ない人員で足りるかもしれません。
解雇されたり、給与の減額をされたりすると、デフレにならなくても、日本における消費金額はもっともっと減る事になります。
コレを、デフレの様に考える人が居ますが、ちょっと違います。
消費の減衰と、価格の減少(もしくは価値の減少)と、微妙に違う
ですから、行政には、新しい雇用を作成してもらう必要が有るんですが、
その新しい雇用というのが、新サービスであったり、ベンチャービジネスであったり、まぁ何でも良いんですが、旧来の雇用の維持よりも、新規事業の開拓による雇用の増加そのものが必要になるわけです。
新規事業による雇用の確保は、コレまでにない商品の販売になるわけですから、それを求める人は全員新規購入になるわけです。
たとえば、現在において、それと同じような現象を起こしたのが、地デジへの切り替えです。
いくつかの裏技を除けば、テレビを見ている人は・・見続ける人は、地デジチューナーを買わなければ2011年7月辺りからテレビが見られなくなるわけです。
コレまで持っていたテレビは、チューナーを買った人はもうしばらく使えるでしょうが、そうでなければ、新しいテレビを買ったわけです。
何とも、嫌らしいやり方で、旧事業を新規事業の様に、商品需要の根本的な開拓をしてくれたものですが、
まぁ、必要な人が全員買わなくてはいけない様な新商品というのは、それだけで消費の拡大を起こします。
ですが、コレは旧事業のすり替えに過ぎず、新規雇用はほとんど発生して居な為、日本の消費は実は拡大していません。
失業者が雇用される様な事業でない限り国民総所得が増えないため、消費の奪い合いをしたに過ぎません。
まぁ、エコポイントとかで、政府が負担して、国債が発行され、将来への借金が増えた事で、消費が拡大した様に見えなくもないですがね?
ですけど、何も根本的な解決はしていないわけです。
日本が元気に経済活動を行うためには、日本人が所有する資産が増えなければ何も変わらないという事になります。
では、一体に何がどうしたら、日本人総資産が増えるのでしょうか?
コレは、以前にも書きましたが、グローバルの社会においても、地球という器から出られない以上、地球内総資産は変わりません。
現金による資産と、現物による資産。
そう言う違いが有るだけです。
ですから、日本に対して、日本以外の国が損をしてくれないと、日本人の資産は増えません。
日本人が、日本国内で、どれだけ頑張ってもつぶし合いをしているだけで、経済が余計に回るだけ、摩擦という無駄な消費が発生して、余計資産が減るのです。
日本の消費者は、日本国内で、儲けてはいけない
そう思うのです。